周年ロゴ依頼先の最適解を。

周年ロゴの価値、費用相場、制作期間、依頼先の違いを体系的に解説した総合ガイドです。

Introduction

企業はなぜ、周年ロゴを必要とするのか?

企業やブランドが節目の年を迎えるとき、「周年」という出来事は、単なる通過点ではなく“ブランド価値を再発信できる特別なタイミング”となります。その象徴として多くの企業が取り入れているのが周年ロゴです。
周年ロゴは、単なる数字をデザインした記念マークではありません。これまで築いてきた歴史や、支えてくれた顧客・社員への感謝、そして未来への決意を、ひとつのビジュアルに凝縮した「ブランドストーリーの象徴」です。開発した周年ロゴは、周年事業に関わる広告、Web、イベント、ノベルティなど多様なタッチポイントで活用できるため、企業全体のメッセージを統一し、周年施策の効果を最大化します。
節目の年だからこそ、企業の存在意義や未来への姿勢を広く伝えるために。周年ロゴは今、多くの企業が“つくるべき価値”を感じている重要なブランド資産となっています。

【Point1】企業イメージの刷新

周年ロゴは、企業が節目の年にブランドイメージを再構築する強力なきっかけとなります。これまでの実績や信頼を可視化しつつ、未来への姿勢を示すことで「変わらない価値」と「新しい挑戦」を同時に表現できるため、リブランディングを大きく打ち出すのが難しい企業でも、周年というタイミングなら自然に刷新ができ、社外へのアピールはもちろん、社内の意識改革にもつながる重要なシンボルとなります。

【Point2】社員・顧客への感謝や節目の発信

周年ロゴは、社員や顧客に対し「これまでの感謝」を伝えるシンボルマークとなります。また、企業の歩みを共有し、関係者への敬意やメッセージをシンプルかつ強く届けられます。
企業の節目に、存在意義や未来への抱負を改めて明確に示すことで、社外には信頼や安心感を、社内には誇りや結束力を生み出す役割を果たします。

【Point3】周年キャンペーンの統一的なビジュアルとして活用

周年を契機として、広告、イベント、Web、SNSなど、複数の施策を同時進行することができます。それらすべての施策に対し、周年ロゴがあることで、各種施策のトーン&マナーを統一することができるため、キャンペーン全体の印象を一つのブランドストーリーとしてまとめることができます。伝えたいメッセージをぶらさず、ブランドの世界観を強固に構築するための軸となるのが、周年ロゴです。

【Point4】広告物・ノベルティ・Webサイトなど多面的に利用可能

周年ロゴは、一度制作すればさまざまな媒体で幅広く活用できる“汎用性の高い経営資産”となります。名刺や封筒などのビジネスツールから、Webサイト、SNS、動画、ポスター、イベント装飾、ノベルティと、あらゆるタッチポイントに展開でき、統一感のある周年プロモーションを実現します。広範囲に使えることで投資対効果も高まり、ブランド価値の浸透を効率的に促進します。

周年ロゴ制作の費用相場

周年ロゴの制作費用は、依頼先の種類や制作体制、ブランド理解の深さによって大きく異なります。ロゴは単なるデザインではなく、企業の歴史や理念を象徴する重要なブランド資産であるため、求めるクオリティやプロセスの丁寧さに応じて価格に幅が生まれます。どこまでブランドに踏み込んで設計するかが費用を左右するポイントです。

◉フリーランス・個人デザイナー:5〜30万円

フリーランスは小回りが利き、スピード感を重視したい企業に適した選択肢です。費用も比較的リーズナブルで、担当者と直接コミュニケーションできるため、細かなニュアンスも伝えやすい点が魅力です。ただし、品質やデザインの方向性はデザイナー個々の経験値に大きく左右されるため、ポートフォリオや過去の実績をしっかり確認したうえで依頼することが重要です。

◉デザイン会社:30〜80万円

デザイン会社は、ディレクター・コピーライター・デザイナーなど、専門チームが制作に関わるため、安定した品質とプロセスが期待できます。ヒアリングやブランド理解も丁寧で、企業の価値やストーリーをロゴに反映したい場合に最適です。また修正対応やデータ管理も組織的に行われるため、リスクが少なく、最も多くの企業が選ぶ“品質と価格のバランスが良い”依頼先といえます。

◉広告代理店経由:80〜150万円

広告代理店を通じた制作は、周年ロゴ単体ではなく、周年プロモーション全体を包括的に設計したい企業に向いています。テレビ・新聞・Web広告まで連動した大規模プロジェクトにも対応でき、ロゴ制作にも高度な企画力とディレクションが反映されます。ただし代理店マージンが発生するため費用は高めですが、そのぶん安心感・品質管理・プロジェクト全体の統合性が大きな強みとなります。

制作費が変動する要因

周年ロゴの費用は、単に「デザインをつくる」だけでは決まりません。ブランドの理解度、提案プロセス、活用範囲など、複数の要素が積み重なることで必要な工数や求められる責任範囲が大きく変わります。言い換えれば、どれだけ深くブランドの本質に踏み込み、戦略的にロゴを設計するかによって費用は変動します。企業の節目を象徴するロゴである以上、その差は成果にも直結します。

◉制作点数(メインロゴ、バリエーションなど)

周年ロゴは、単体のデザインだけでなく、用途に応じたバリエーション展開が求められます。横組み・縦組み・英語版・簡易版・モノクロ版など、活用シーンに合わせて視認性やレイアウトを最適化する必要があり、点数が多いほど制作工数も増加します。特に大規模な周年事業では複数媒体での使用が前提となるため、バリエーション制作が費用に影響します。

◉ブランド規模や制作難易度

企業規模が大きいほどブランドガイドラインが細かく設定されており、ロゴ制作にも緻密な調整と確認作業が求められます。社内承認プロセスが多段階になるケースも多く、その分デザインの精度や説明責任も高まります。また、象徴性の強い周年ロゴは通常のロゴより難易度が高く、ブランドを深く理解した上で丁寧に設計する必要があるため、費用が上がりやすくなります。

◉コンセプト設計の深さ(ヒアリング・調査)

周年ロゴは数字をデザインするだけでなく、「なぜ周年を迎えられたのか」「これから何を目指すのか」といった企業のストーリーを抽出し、ビジュアルに落とし込むことが求められます。そのため、ヒアリングや社史の理解、経営理念の整理など、事前調査に多くの時間を必要とします。ブランドの本質を掘り下げるほど、ロゴの説得力と完成度は高まり、その分工数も増えるため費用に反映されます。

◉デザイン提案数

複数案を提示する場合、各案ごとに異なるコンセプトとデザインプロセスが必要になります。単なる色違いではなく、企業の理念や周年の意義を踏まえた別軸の提案になるため、1案追加するごとに作業量は大幅に増加します。より多くの選択肢を求めるほどクリエイティブチームの負担も増えるため、提案数が費用を左右する要因となります。

◉制作者の経験と実績

周年ロゴは企業の長期的なブランド資産になるため、経験豊富なデザイナーほど需要が高く、費用も相応になります。特に大手企業の周年案件やCI・VI開発経験があるデザイナーは、ブランド文脈を理解し、戦略的なデザインができるため価値も高いと評価されます。経験や実績はそのまま品質と信頼性に直結するため、費用にも反映されるのが一般的です。

制作費が「安すぎる依頼」のリスク

周年ロゴを相場より極端に安い場合、一見コスト削減に見えて、実は大きなリスクを抱えています。低価格には必ず理由があり、制作プロセスの簡略化や経験不足、テンプレート流用など、ブランドにとって致命的な問題が潜んでいる可能性があります。特に周年ロゴは長期間にわたり多方面で使用される企業の象徴的資産であるため、安さを優先した結果のクオリティ低下は、企業価値そのものを損なう危険につながります。

【Risk1】修正対応が不十分

低価格の制作では、修正回数が極端に制限されているケースが多く、こちらの意図が十分に反映されないまま妥協せざるを得ない状況になりがちです。周年ロゴは社外向け公式ビジュアルとして長期間、多様な媒体で使用されるため、細部の調整は不可欠。修正の柔軟性がない制作体制では、クオリティに大きな影響が出てしまうリスクがあります。

【Risk2】著作権がデザイナー側に残り自由に使えない

安価な依頼では、著作権の譲渡が契約に含まれていないケースがあり、企業側がロゴを自由に利用・加工できない事態が発生します。印刷物への流用や新たな媒体への展開に追加費用が必要になることも。周年ロゴは広範囲で使う前提の資産であるため、著作権が企業側に帰属していないと、後から大きな制約やコストが生じるリスクがあります。

【Risk3】テンプレート使用で独自性がない

低価格制作の多くは、作業効率を優先し、既存テンプレートを流用したデザインで済ませることがあります。その結果、他社の周年ロゴと似通った仕上がりになったり、自社ならではの歴史やストーリーが反映されなかったりと、企業の節目を象徴するロゴとしての価値が大きく損なわれます。独自性を欠くロゴはブランド力の低下にもつながりかねません。

【Risk4】デザインの品質にバラつきが大きい

安すぎる制作体制では、経験が浅いデザイナーが担当する場合が多く、色使い、フォント選定、可読性、再現性など基本的なデザイン品質にムラが生じやすくなります。周年ロゴは大判印刷、デジタル、ノベルティなど多様な媒体での使用を想定するため、高い再現性と設計精度が必須。品質のばらつきはブランドの信頼性にも悪影響を及ぼすリスクがあります。

周年ロゴにかかる制作期間

周年ロゴの制作期間は、依頼先の体制や制作プロセスの深さによって大きく異なります。周年ロゴは企業の節目を象徴する重要なクリエイティブであるため、丁寧なヒアリング、企画設計、修正工程が必要となります。そのため「早ければ数日で完成」といった単純な制作物とは異なり、一定の時間をかけてブランドの本質を整理し、精度高く仕上げていくプロセスが求められます。

【短期】3〜4週間(個人デザイナー)

個人のフリーランスデザイナーの場合、判断・対応のスピードが早いため短期間での制作も可能です。ただし、ヒアリングから複数案の提案、修正対応までワンオペで行うケースが多く、依頼者側も意思決定をスムーズに行う必要があります。スピード重視や小規模プロジェクトに向いています。

【標準】6〜12週間(デザイン会社)

一般的なデザイン会社では、ディレクター・デザイナーのチーム体制で進行するため、ヒアリングや企画設計が丁寧に行われ、安定した品質に仕上がります。社内承認フローや修正工程も踏まえると、6〜12週間程度が最も多い制作期間です。品質と期間のバランスが取れたクオリティを重視する際の選択肢です。

【長期】3〜6ヶ月(広告代理店経由)

広告代理店経由の場合、周年プロモーション全体の設計やディレクションが入るため、ロゴ制作単体でもプロセスが長くなる傾向があります。また、代理店→制作会社→デザイナーと連携が多段階になるため、確認・調整にも時間が必要です。大型キャンペーンの一部として統合的に制作する場合に適しています。

直依頼と代理店経由の違い

周年ロゴの制作を依頼する際は、「直依頼(フリーランス・デザイン会社)」か「代理店経由」のどちらを選ぶかによって、費用・進行体制・クオリティコントロールが大きく変わります。どちらにも明確なメリットと留意点があり、自社の体制や周年施策の規模感によって最適な選択肢は異なります。ここでは、それぞれの特徴を整理し、企業がより失敗のない依頼判断を行えるよう比較して解説します。

直依頼(フリーランス・デザイン会社)

◉メリット
直依頼は中間コストがかからないため費用を抑えやすく、制作者と直接コミュニケーションを取れる点が最大の魅力です。意図の共有や細かな調整がスムーズに進むため、スピード感ある制作が可能です。また、修正やスケジュール対応も柔軟に行ってもらえることが多く、小規模〜中規模の周年ロゴ制作には特に適した選択肢といえます。

◉デメリット
フリーランスや小規模事務所は、ディレクションや要件整理を自社で担う必要が生じる場合もがあり、スキルや品質にもばらつきがあるため、事前の実績確認や選定が非常に重要となります。企画力やブランド理解を求める案件では、パートナー選びを慎重に進める必要があります。

代理店経由

◉メリット
代理店経由の依頼は、ロゴ制作だけでなく企画・ディレクション・周年プロモーション全体の設計までワンストップで任せられる点が大きな強みです。品質管理も一貫しているため、安定したアウトプットが期待できます。また、広告・イベント・広報ツールまでを統合的に扱えるため、大規模な周年事業においては効果的な選択肢です。

◉デメリット
ただし、中間マージンが発生するため費用は高くなりやすく、制作会社・デザイナーとの距離が遠くなることで意図のズレが生まれる可能性があります。意見の反映に時間がかかる、細かな調整に融通が利きづらいなど、スピード感を求める場合には注意が必要です。

周年ロゴ制作の流れ

周年ロゴ制作は、企業の節目をどう捉え、未来に向けてどんなメッセージを発信するのかを形にするプロセスです。ブランドの歴史や理念を整理し、周年の意味を可視化することで、企業の価値を再認識させる重要な工程となります。以下では、一般的な制作フローをステップごとに解説します。

【Step1】ヒアリング・要件整理

周年ロゴ制作の出発点となる重要な工程です。企業の歴史や理念、周年を迎える背景、メッセージとして伝えたいこと、使用する媒体などを丁寧にヒアリングし、ロゴに反映すべき本質的な価値を抽出します。この段階でブランドの理解を深めるほど、後のデザイン精度が高まり、企業らしさのある周年ロゴへと近づきます。

【Step2】コンセプト提案

ヒアリング内容をもとに、周年ロゴが象徴すべき思想や方向性を言語化。「何を伝えるロゴなのか」を明確にし、デザインの軸となるコンセプトとして提案します。この工程では企業の歴史や周年の意味を整理し、認識を共有することで、その後のデザイン作業におけるブレを防ぎ、ブランドとして一貫した表現をつくる土台を築きます。

【Step3】デザインラフ提出

策定したコンセプトをもとに、複数案のデザインラフを制作し、異なる方向性の案を提示します。各案には「こう表現した理由」を添えて説明するため、企業側が比較検討しやすい形で提案が行われます。ここで方向性が定まることで、ブランドにふさわしい周年ロゴを選び取るための重要な判断材料となります。

【Step4】修正対応

選ばれたデザイン案をさらにブラッシュアップする工程です。色、フォルム、数字表現のバランス、象徴性などを細かく調整し、ブランドの世界観により適合するよう磨き上げます。Web・紙媒体・看板など、媒体ごとの見え方も考慮しながら仕上げていくため、ロゴの完成度が最も高まる工程といえます。

【Step5】納品

完成した周年ロゴを、実際の運用に適した形式で納品します。Web用、印刷用、大型ビジュアル用など複数フォーマットに加え、横組み・縦組み・モノクロなどのバリエーションを整備するのが一般的です。企業が1年間を通じ、多様なタッチポイントで活用できるよう、長期的に使えるブランド資産としての体制を整えます。

スケジュールが遅延しがちなポイント

周年ロゴ制作では、デザイン作業そのものよりも、社内調整や意思決定プロセスによってスケジュールが遅延するケースが多くあります。周年ロゴは企業全体の象徴となるため、関わる部署や関係者が多く、コンセプトの合意形成や修正対応、承認フローが複雑化しやすいのが特徴です。また、制作途中で活用シーンが追加されることも少なくなく、当初の工数を大きく上回る要因になります。ここでは、特に遅延が発生しやすいポイントを解説します。

【要因1】社内でコンセプトがまとまらない

周年ロゴは企業全体の象徴となるため、多くの関係部署が意見を持ちやすく、ブランドとして何を重視するのかが曖昧なまま進むと判断が停滞します。周年の目的や伝えたいメッセージが統一されていないと、デザイン提案への評価基準がばらつき、方向性の再調整が必要になるケースも。これが初期段階の遅延につながりやすいため、事前に社内の合意形成を行うことが大切です。

【要因2】修正回数が想定より増える

周年ロゴは社内外への影響が大きいため、初校を見てから意見が追加されることが多く、想定より修正が増えるケースが少なくありません。「色を変えたい」「数字の印象を調整したい」など細かな改善が繰り返されると、スケジュールは簡単に後ろ倒しになります。特に、複数案を比較検討する場合は、意見収集と判断プロセスに時間がかかる点も注意が必要です。

【要因3】承認フローが複雑

周年ロゴは経営層や複数部署が関わるため、最終決定までに多段階の承認プロセスを必要とする場合があります。部署横断での調整や役員確認を経るため、提出タイミングや会議スケジュールに依存して進行が遅れやすい点が特徴です。特に社内プレゼンや説明資料の準備に時間がかかり、制作会社側ではなく“社内事情”が主な遅延要因となることが多い工程です。

【要因4】活用シーンが追加され、作業が増える

制作が進む中で「この媒体にも使いたい」「イベント用に別パターンが必要」など、新たな活用シーンが追加されるケースがあります。周年ロゴは用途が広いため、媒体が増えるほどレイアウト調整・データ追加・デザイン微調整が発生し、当初想定より工数が膨らみます。これにより制作期間が延長されることが多いため、初期段階で活用範囲を明確にすることが重要です。

周年ロゴ制作の依頼時に確認すべき7つの重要ポイント

周年ロゴ制作を依頼する際は、確認項目をどれだけ事前に明確にしておくかが、プロジェクト成功のカギを握ります。周年ロゴは年間を通じて多様な媒体で使用されるため、制作途中の齟齬や追加費用の発生が起こりやすく、契約内容の不明瞭さが後のトラブルにつながるケースも少なくありません。以下のポイントは、依頼前に必ず押さえておくべき重要項目です。

【Point1】著作権の扱い(自由に使用できるか)

ロゴを自由に使用・加工できるかどうかは、著作権の帰属によって大きく変わります。自由に使用できるのか、利用範囲に制限があるのかを事前に確認しないと、後から追加費用が発生したり、思うように活用できないリスクがあります。周年ロゴは多用途に利用するため、著作権の取り扱いは必ず明確にしておくべき項目です。

【Point2】修正回数

修正回数の取り決めが曖昧だと、追加料金や制作期間の延長につながる可能性があります。どこまでの修正が基本料金に含まれるのか、回数や範囲を明確にしておくことで、想定外のコストやトラブルを防ぎ、スムーズな進行を実現できます。

【Point3】ラフ案の提出数

ラフ案の数は、デザインの方向性を決める重要な判断材料になります。複数案を提示してもらえるか、各案のコンセプトがどの程度説明されるかを確認することで、納得度の高い選択がしやすくなり、制作後の修正リスクも減らすことができます。

【Point4】活用シーンへの最適化(Web、紙媒体、動画など)

周年ロゴはWebだけでなく、紙媒体、動画、イベント装飾など多様な場面で使われるため、用途に合わせて最適化できるかが重要です。各媒体での視認性やサイズ調整が可能かどうかを事前に確認することで、実際の運用で困らないロゴデザインが確保できます。

【Point5】納品データ形式(ai/png jpg/pdfなど)

利用媒体により必要なデータ形式は異なるため、納品フォーマットの確認は必須です。特にaiデータが無いと後から自由に加工できず、運用上の制約が生じる可能性があります。全用途を見据えた形式で納品してもらえるか、事前確認が重要です。

【Point6】バリエーション制作の有無(横組み、縦組み、モノクロなど)

周年ロゴはさまざまなサイズや背景で使用されるため、バリエーション制作は欠かせません。横組み・縦組み・モノクロなど必要なバリエーションを作成できるか確認することで、多様な媒体に対応できる運用しやすい周年ロゴが実現します。

【Point7】過去の制作実績の確認

制作会社やデザイナーの力量は、実績を見ることで最も正確に判断できます。周年ロゴ、CI/VI開発、企業ブランドまわりの経験があるか、自社のテイストと合うかを確認することで、安心して任せられるパートナーを選ぶことができます。

失敗しないための制作会社・デザイナーの選び方

【選び方1】周年ロゴの制作実績があるか

周年ロゴやCI/VIなど、ブランドを象徴するデザインの制作実績は、依頼先を選ぶ上で最も重要な判断基準のひとつです。周年案件の経験が豊富な制作会社やデザイナーは、企業の背景理解や象徴性の表現に長けており、より戦略性のあるロゴ提案が期待できます。過去の成果物を見ることで、クオリティや世界観の再現性も判断しやすくなります。

【選び方2】デザインのテイストが自社ブランドに合うか

制作会社やデザイナーの得意とするテイストは、依頼先により大きく異なります。自社ブランドの世界観やメッセージと合致するかどうかを、ポートフォリオや過去の事例を確認することで判断することが大切です。ここがズレていると、完成したロゴがブランドイメージと噛み合わず、改修ややり直しにつながるリスクも。事前のテイスト確認が仕上がりの満足度を大きく左右します。

【選び方3】ヒアリングが丁寧か、提案は論理的か

制作の初期段階で丁寧なヒアリングが行われるか、またその内容を基に論理的な提案ができるかは、ブランド理解の深さを測る重要な指標です。企業の理念や周年の意義を整理し、コンセプトに落とし込めるパートナーは、意図のブレが少なく、納得度の高いロゴ制作につながります。提案内容の一貫性も確認ポイントです。

【選び方4】スケジュールと修正対応が柔軟か

周年ロゴ制作は、多くの関係者が関わるため、予定外の修正や判断待ちが発生しがちです。そのため、スケジュール調整や修正対応に柔軟に対応できる制作体制かどうかは極めて重要です。対応力の高いパートナーであれば、社内調整の遅れにもスムーズに対処でき、プロジェクト全体の安定性が高まります。

【選び方5】見積もり内容が明確か(追加費用の有無)

見積もりの内訳や作業範囲、修正回数、追加費用の発生条件が明確かどうかは、トラブルを避ける上で欠かせないポイントです。曖昧な見積もりは後々の追加料金や行き違いの原因になりがちです。細部まで透明性のある説明をできる制作会社は、信頼性が高く、安心してプロジェクトを任せることができます。

【選び方6】コミュニケーションのスピード

レスポンスの速さや丁寧さは、制作のスムーズさに直結します。意図確認や修正依頼に迅速に対応してくれるパートナーであれば、進行の停滞が少なく、ストレスのないプロジェクト運営が可能です。周年ロゴのように関係者が多い案件では、コミュニケーションスピードの差が成果にも大きく影響します。

制作事例で見る周年ロゴ6選

周年ロゴ制作事例は、企業が「節目をどう捉え、どんな未来を描くか」を最もわかりやすく示す参考情報です。周年のテーマや理念、ブランドの歴史をどのように数字へ落とし込み、象徴的なビジュアルへ昇華しているのか。具体的な制作意図や造形の工夫を読み解くことで、自社の周年ロゴ制作における方向性や表現のヒントが得られます。

企業理念「企業は永遠なり」を体現した創立100周年アニバーサリーロゴ|下田工業株式会社

下田工業株式会社は、創業以来掲げてきた「企業は永遠なり」という理念のもと、社員一人ひとりの成長とお客様との共創により未来へと歩みを進めてきました。
100周年記念ロゴでは、その想いを視覚化するため、「SHIMODA」の頭文字“S”と「お客様との関係性」を象徴する要素を重ね合わせ“100”の形を構成。
奥行きのあるデザインによって、企業の持つ無限の可能性と未来への広がりを表現しています。

技術の蓄積と未来への成長を象徴する創立60周年記念ロゴデザイン|特別民間法人 高圧ガス保安協会

60周年を迎えた高圧ガス保安協会の周年ロゴは、これまで築いてきた技術力と専門性の積み重ねを、階段のように積層したタイポグラフィで表現。右肩上がりのフォルムは、今後も成長を続けていく姿勢を象徴しました。
協会カラーであるブルーを基調に、誠実さ・爽やかさ・信頼性を感じさせるビジュアルに仕上げています。

挑戦と多角化を象徴する創立55周年アニバーサリーロゴ|鎌ケ谷巧業株式会社

建築鉄骨加工を主軸とする鎌ケ谷巧業株式会社の創立55周年を記念し、企業の「挑戦」「事業の多角化」「組織の発展」をテーマに周年ロゴを制作しました。
55周年を節目ではなく“次の成長への通過点”として捉え、前進し続ける企業姿勢をロゴデザインで表現。これまでの歩みと未来への意欲を、象徴的に示すアニバーサリーシンボルへと仕上げています。

創立50周年の歩みを象徴する“鳩×50”の周年シンボルデザイン|ハトのマークの引越センター

創立50周年という大きな節目を迎えた「ハトのマークの引越センター」。同社の長い歴史と愛着あるブランドイメージを継承するため、象徴である“鳩”のモチーフを50の数字と融合した周年ロゴを開発しました。
ブランドカラーであるレッドを基調とし、親しみやすさと信頼感を両立。50年にわたって積み上げてきた実績と、地域に寄り添い続ける姿勢を視覚的に表現した、節目にふさわしい記念シンボルです。

成長と未来への進化を表現した創立70周年記念ロゴデザイン|ポーライト株式会社

粉末冶金技術を基盤として事業を展開するポーライト株式会社は、創立70周年を迎えるにあたり「成長・変化・チャンス」をテーマに周年ロゴを制作しました。
未来へ伸びゆく架け橋をモチーフとして“7”のラインに躍動感を与え、さらに“0”には光の表現を取り入れることで、企業の可能性・挑戦・希望を象徴的にデザイン。
長年の技術力と、次のステージへ進む前向きな姿勢を明確に可視化した、ブランドの未来を示す周年ロゴに仕上がりました。

CI/VIを継承し企業の進化を可視化した創立30周年シンボルロゴ|ELNET

ELNETの創立30周年ロゴは、既存のCI/VIデザインを丁寧に踏襲しつつ、節目を象徴する数字“30”をシンボルとして融合させた記念ロゴです。
ブランドの象徴である「手紙」のモチーフをロゴ先端に配置することで、これまでの30年間で築いた“信頼の証”を視覚化。さらに、数字の流れに未来へ向かう動きを持たせることで、進化し続ける企業の姿勢を明確に示しています。
過去の歩みとこれからの挑戦をつなぐ、ブランドの発展性を象徴する周年ロゴデザインとなっています。

まとめ:周年ロゴ制作を成功へと導くために

周年ロゴは、企業の節目を象徴し、ブランドの価値や未来を伝える重要な資産です。費用や制作期間、依頼先の違いを理解することで、自社に最適なパートナーを選びやすくなります。また、著作権や修正回数など事前の確認項目を明確にすることで、トラブルを避け、満足度の高いロゴ制作が実現します。戦略性と品質を両立した周年ロゴは、企業の次の成長を後押しする力となります。

ブランディングチーム

パドルデザインカンパニーには、プロジェクト全体を統括するプロデューサーやブランディングディレクターをはじめ、コピーライター、エディトリアルライター、アートディレクター、ブランドデザイナー、Webデザイナー、映像ディレクターなどが在籍し、プロジェクト毎に最適なチーム編成を行うことでブランドを最適解へと導いていきます。

記事制作/プロデューサー

ご相談や課題を受け、実施プランの策定やプロジェクトの大まかなスケジュールなどを策定します。また、プロジェクトのゴール設定やマーケティング環境分析、市場分析などを行い、市場で勝ち抜くブランド戦略提案などを行います。

Producer
CEO 豊田 善治

東京のブランディング会社 パドルデザインカンパニー

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。