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企業・商品ブランディング

Corporate Branding

企業・商品ブランディング

魅せるためではなく、
稼ぐための戦略。

他社との差別化「企業・商品ブランディング」を学びます。
企業・商品ブランディング

企業経営の資源とされる「人」「物」「金」「情報」に次ぎ、第五の経営資源とも言われる「ブランド」。ブランドは、安定的な成長と高収益を生み出す無形の資産として位置付けられており、ブランディングとは、ブランド力の構築を意味しています。ブランドは、企業を取り巻くあらゆる要素から成されており、名称やロゴマーク、メッセージ、デザイン、空間、従業員などが代表的な例としてあげられます。

●名称や商標

企業名・商品名などの名称やロゴマークは、他社との差別化において明確な違いとなり、消費者がブランドを区別する最重要要素です。商標登録を行い、商標権を得ることで、その名称やロゴマークの使用を独占し、他人の使用を排除することができます。

●ブランドメッセージ

ブランド全体を貫く根本的な観点・考え方を明文化した「ブランド・コンセプト」、理念や使命を簡潔な言葉で表す「ブランド・ステートメント」や「ブランド・スローガン」、企業から消費者への約束を明文化した「ブランド・プロミス」、企業が果たしたいと考える自社の役割を明文化した「ブランド・ミッション」など、ブランドが発信する全てのメッセージは、全てのステークホルダーに対する信頼の証であり、信頼構築の第一歩と言えることから、ブランディングに不可欠な要素のひとつだと言えます。

●ブランドデザイン

ブランドの独自性(ブランド・アイデンティティ=BI)を具現化したデザインは、企業と消費者をつなぎ、直感的な消費者理解をもたらすことから、重要なブランド資源のひとつだと言えます。企業は、自社の独自性を明確に打ち出し、他社との差別化が図れるよう、全てのコミュニケーションツールにおいてデザイン統一(ヴィジュアル・アイデンティティ構築=VI構築)を行い、企業・商品ブランドの可視化を行うことで、消費者との信頼関係を築かなければなりません。

●空間

消費者との接点となり、ブランドの世界観を体感することのできる店舗デザインはもちろんのこと、従業員や事業関係者が集い業務を行うオフィスにおいても、その空間デザインは非常に重要な要素であると言えます。企業・商品ブランドにおいて、そのブランドのクオリティを決めるのは従業員であり、電話対応や接客対応などの就業姿勢だけでなく、就業後の生活態度もブランドを取り巻く要素のひとつに他ならないと言えます。このことからも、空間デザインを通し自社の姿勢を共有することで、従業員へのブランド理解を深めていくことが大切です。

●従業員

企業がいくら素晴らしいメッセージを発信しても、それを実行する従業員とのギャップがあってはブランド構築は難しいと言えます。企業・商品ブランディングは、お客様や取引先などの外部ステークホルダーに向けた「エクスターナル・ブランディング(アウター・ブランディング)」だけでなく、従業員やその家族などの内部ステークホルダーに向けた「インターナル・ブランディング(インナー・ブランディング)」の役割も担うことから、ブランドらしさが明確に伝わるよう考慮しなければなりません。前記するブランドメッセージを明文化し、ブランドデザインでの具現化を図ることで、自社ブランドに「あるべき姿」や「ありたい姿」を明確に伝え、浸透を図ることが大切です。

競合他社との差別化 ブランディング

ブランドは、消費者はもちろん、株主、社員、取引業者など、全てのステークホルダーに影響を与えます。強いブランドは企業の顔として企業のあるべき姿を表現し、ブランド価値と共に社内外での信頼関係(求心力)を高めます。ブランディングは、企業・商品・社員を活性化させる重要な取り組みなのです。

●企業価値そのものを高める「企業ブランディング」

ブランディングには、企業価値を向上する企業ブランディングの他、商品・サービスの価値を向上する商品ブランディングがあります。企業ブランディングにおける活動は、CI(コーポレート・アイデンティティ)の浸透や、VI(ヴィジュアル・アイデンティティ)構築をはじめ、企業ブランド価値の向上に向けた様々な取り組みがあり、なかでも近年では、CSRや SDGsを通したブランディングも多くみられるようになりました。

●企業価値の再構築「リブランディング」

企業や店舗の発展に欠かせないブランドは、ニーズ(お客様からの価値要求)とシーズ(企業・店舗からの価値提供)のマッチングにより生まれる価値ですが、時代背景や市場の変化から、ニーズ(顧客要求)は常に高度化・多様化・多質化し、シーズ(価値提供)との食い違いが生まれます。そのため、従来からの企業価値を活かしながらも、時代背景や営業戦略に即したブランド力を再構築する「リブランディング」が不可欠となります。オフィス・店舗の移転には、住所や電話番号などの変更が伴うため、様々な制作物を作り直す必要に迫られることから、このタイミングで行うリブランディングは、追加の費用負担も少なく、心機一転して業務に邁進する躍進力を生み出すため、高効率であり効果的だと言えます。

●企業の社会貢献「CSR」

ブランディングでは「認知度」に加え、「信頼度」が重要なファクターとなることから、近年では、「環境対策(エコロジー)」「社会貢献・地域貢献」「災害支援」「貧困層救援」など、CSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)を積極的に行う企業が目立つようになりました。近年では、「東日本大震災への支援」、「飲料水を1本購入するとアフリカの子供たちに1円寄付」、「年間に100万本の植林活動」などが代表的な例としてあげられます。これらの活動は、企業の評判や名声を高める行動として位置付けられ、企業価値の向上、すなわち企業ブランディングに多大な貢献を果たしています。

ブランディングですべきこと

ブランディングでは、ブランド価値の提供だけでなく、ブランド価値の収益への転換までが求められますが、ブランド力は、「ブランド価値の高さ×価値を認めている顧客数」で決まります。そのためブランド力を高めるためには「ブランド価値を高める」だけでなく「ブランド価値を認めている顧客数を増やす」という両輪が必要となります。

●価値(質)を高め、その結果として顧客数(量)を増やす

知名度の高いブランドに対して「ブランド力がある」という言い方をしますが、紐解いてみると価値はそれほど高くなくても誰しもが知っているがゆえのブランド力もあれば、人数は少なくても熱狂的に価値を支持されているブランド力もあります。今日のブランディングでは、ブランド価値の向上が先にあり、その結果として価値を認めてくれる顧客数が増えることでブランド力が高まる。つまりは「質が先、量は後」の順序で施策することが肝要です。

●まず何からブランディングすべきか

まず何をブランディングすべきかですが、基本形としては「企業ブランド≦事業ブランドの集合体≦商品ブランドの結集体」ですので、ブランディングの活動内容に関しては大きな違いはありません。企業ブランド、事業ブランド、商品ブランドの何からブランディング活動の焦点をあてるべきかはビジネスの背景で決まります。

商品が消耗消費財(食品・日用品など)である場合、各商品が強いブランドになることでリピーターが発生し、商品自体に大きな変更を伴わなくても長期的にブランド価値を維持できます。商品が耐久消費財(家・車・家電など)の場合、次回購買時までに長い時間を要するため、将来も商品ブランドが同じスペックや価格体系であるかは予測しにくくなっています。

また、耐久消費財では一度購入した人が同じものを購入することは少なく、次は上位機種などへ移行するのが一般的です。また、家電などの場合、利用期間の間に別の家電製品を検討(テレビを購入した人が掃除機を購入)するなどの機会も発生します。

このことから、起業時や個人ビジネスなどでは商品ブランドを重視すべきですが、反対に企業ブランドが先行するビジネスでは企業ブランドを重視すべきであると言えます。

企業ブランドのビジネス背景の一例

●耐久消費財(家・車・家電)など=同じ商品ブランドの継続利用が予測しにくい
●保険・流通など=企業の信頼性が商品ブランドに大きく影響する
●BtoBビジネス=信用の重要性が増し企業ブランドが先行する

商品ブランドのビジネス背景の一例

●消耗消費財(食品・日用品)など=同じ商品ブランドの継続利用が見込める
●商品ブランド先行=起業時は、まず商品ブランドを先行させる
●BtoCビジネス=個人ビジネスのため、商品ブランド=人物=企業ブランドとなっている

ブランディングによる
ビジネスへの貢献

ブランディングに関する業務でもっとも議題に上がるのは「ブランド力の強化でビジネスが良くなるのか?」という点です。ブランディング活動がなぜビジネスに貢献できるのか?企業側のメリットには以下の3つがあります。いずれも起業家や経営陣が腐心している"収益に貢献する"ことに繋がっており、この3点こそがブランディングの存在する意義でもあります。

①顧客満足度の向上

顧客満足度が高まり、ブランドロイヤルティ(ブランドへの忠誠度)が醸成されることで、顧客は特定のブランドを繰り返し購入します。結果、競合他社との価格競争からの脱却へとつながり、企業収益に貢献します。

②顧客との絆強化

顧客満足度が高まり、顧客との絆が強化されることで、顧客との取引期間が長期化し、中長期的な収益に貢献します。また、新規顧客獲得にかかる広告宣伝費が削減され、利益率の改善に貢献します。

③評判向上による口コミ

顧客満足度が高まり、顧客との絆が強化されることで、既存顧客からの口コミや紹介を受けることができます。これにより、新規顧客獲得にかかるコストが削減し、利益率の改善に貢献します。

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