効果を実感する施策を考える。

施策を考える際は、ロジックのみでなく、感覚だけに訴えるものでもない。さまざまな方向から考えることが重要です。

Introduction

大切なのは「共感」と「わかりやすさ」。

ミッション・ビジョン・バリューなどのメッセージを組織全体に浸透させて自社ブランドを強化していくプロセスは、従業員が自社の理念を理解・同意し、同じ方向を向く過程そのものでもあります。インターナルブランディング活動の成功には、一つひとつの施策のみにフォーカスするのではなく、全体としての効果が出るような設計を行いましょう。
ここでは5W1Hの視点をもとに、施策を決定するポイントをまとめます。

●社内浸透に向けた5W1H

Who【誰が、誰に対して行うか】
経営トップが自ら従業員一人ひとりに働きかける施策なのか、管理職が部下に具体的な行動を促すような施策なのかなど「実施する人の顔が見える」施策を設定します。

When【実施のタイミング】
定期的に行うのか、その回数、また複数の施策をおこなう場合の順番・前後関係などのタイミングを、設計の段階から決めておきます。

Where【展開領域】
従業員の心理過程(現状認識、危機感や期待感の醸成、納得、行動の変容)のどの部分にフォーカスするのかを考えます。

What 【何をするか】
従業員の行動環境を捉えたうえで、どのような施策の実施が効果的なのか、ハード・ソフトの両面から考えます。

Why【その施策を展開する理由】
その施策を行う理由と目的を明確にします。

How【どう行うか】
楽しさや親しみを感じる施策、達成感や連動感を醸成する施策、目標を論理立てて理解させ行動に結びつける施策など、「感情」「思考」にどのように訴える施策にするべきか考えます。

施策のプライオリティを明確にする

全社を巻き込む施策から部門別、階層別の施策など、どの施策を、どのような優先順位で展開していくかを判断する2つの基準を紹介します。

優先順位の判断に向けた2つの基準

・実現のしやすさ
技術的な難易度のみでなく、経済的・物理的に発生するコスト、マンパワーにまつわるコストも加えて考えます。インターナルブランディングを浸透させていくには、小さな成果でも早い段階で社内に知らしめていくことが重要なので、実現しやすいものから優先的に行っていくことも大切です。

・インパクト
従業員に対するインパクトはもちろん、PR効果も含め外部のステークホルダーに対するインパクトも重要です。全社横断的に選抜された従業員が新たな事業・商品・サービス開発を行うといった取り組みも考えられます。

複数の施策をひとつの活動として認知させる

施策を考える際、「理念浸透」のみに縛られると従業員の参加意欲が下がる可能性があります。例えば、普段は話せない経営層の考えを聞けたり、社内コンテストのような遊びの要素を入れるなど、興味や楽しみが生まれ、参加したくなる施策アイデアをさまざまな切り口から考えましょう。大切なのは、各施策が魅力的に見える設計を行うことです。すべての活動を統合するプロジェクト名を社内公募でつけたり、活動自体のロゴマークを制作するなども有効です。社外へ行うPR活動と同じように、社内でその活動名が従業員の会話にのぼること(=認知させること)で好感や親しみが湧き、活動はより広まっていきます。

●事例)大和ライフネクスト(大和ハウスグループ)

ワークショップで決定した行動指針を従業員のスピリットと位置づけ、全施策を「スピリット・プロジェクト」として括り、浸透活動を展開。

※活動名称やロゴ制作の留意点
・短く、シンプルで呼びやすい、キャッチーな名前であること
・行動指針や活動で求められる従業員の行動を感じさせること
・企業が目指すビジョンのトーンアンドマナーにあったデザイン・名称であること

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