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企業の社会的責任(CSR)

corporate social responsibility

企業の社会的責任(CSR)

企業の社会的責任が、
快適な社会をつくる。

企業の果たすべき社会的責任(CSR)を学びます。
企業の社会的責任(CSR)とは

企業は、自社の利益を追求するだけでなく、すべてのステークホルダー(消費者、従業員、取引業者、株主、金融機関、地域社会、政府など、全ての利害関係者)を視野に入れ、法律、規則、契約、商習慣などに基づく義務を果たさなければなりません。また、経済・環境・社会など社会全体のニーズを捉え、それを商品・サービス化することにより企業の競争力強化や永続的発展とともに、社会経済の活性化やより良い社会の発展に向け、自発的に取り組む責任を担います。社会的責任をさらに広義に捉えると、環境保護、消費者保護、コンプライアンス、人権問題など社会問題の解決や、文化支援活動、慈善事業などの社会貢献活動も企業の社会的責任(CSR)であると言えます。

ステークホルダーとの間に生じる主な社会的責任(CSR)

ステークホルダーを細分化すると、それぞれに果たすべき社会的責任(CSR)を明確にすることができます。社会的責任は、狭義で捉える場合、広義で捉える場合の双方を視野に入れ、持続的な取り組みを行わなければなりません。

◉消費者へのCSR
[狭義] 対価に対する商品やサービスの提供 など
[広義] 適正価格の維持、製品・サービス品質の向上 など

◉従業員
[狭義] 労働対価の支給、利益の還元 など
[広義] 快適な職場環境の提供、充実した福利厚生、雇用維持 など

◉取引業者
[狭義] 商品・サービスの適正仕入れ、対価の支払い など
[広義] 中長期を見据えたパートナーシップ、共存共栄 など

◉株主
[狭義] 出資への配当、正確な情報開示 など
[広義] 配当の最大化、株価維持・向上、企業価値向上 など

◉金融機関
[狭義] 情報提供、信用の担保、利息の支払い など
[広義] 発展・向上に向けた互恵的取引 など

◉地域社会
[狭義] 地域との交流、イベント参加 など
[広義] 地域社会の発展、生活環境の維持・向上 など

◉政府
[狭義] 社会ルールの遵守、協力要請受け入れ など
[広義] 適正な納税 など

企業が取り組む主なCSR活動

企業が取り組む主なCSR活動には、環境保護活動、文化支援活動、発展途上国支援、女性地位向上、SDGs活動などがあり、各企業が掲げる経営理念やミッション、ビジョンなどの企業姿勢に即した活動を行っています。CSRで留意すべきは、必ずしも企業の利益に直結するものではない、という点です。では企業はなぜ、CSR活動を行うのでしょうか。次にCSR活動における代表的な3つのメリットを紹介します。

①企業価値向上

CSR活動において最も大きなメリットは、企業価値の向上であると言えます。身近にある企業のCSR活動では、ボランティアへの参加、イベントへの参加などがあり、企業として参加していくことで認知度向上から企業価値の向上を図ることができます。

②ブランドイメージ構築

前記する企業価値の向上の延長線上にはブランドイメージの構築があります。CSR活動は企業の社会的地位を高め、ステークホルダーが抱くブランドイメージの変革をもたらします。CSR活動はブランドイメージに影響を及ぼす取り組みであるからこそ、経営理念やミッション、ビジョンなどの企業姿勢に即した活動が不可欠であると言えます。

③イノベーション創出

CSR活動では、消費者、従業員、取引業者、株主、金融機関、地域社会、政府など、多くのステークホルダーとのコミュニケーションが生じることから、市場の抱える課題やニーズを抽出する絶好の機会であると言えます。また、従業員のモチベーション向上や意識改善にも多大な影響を及ぼすことから、イノベーション創出の機会である言えます。

東洋経済CSR企業ランキング

東洋経済CSR企業ランキングとは、東洋経済新報社が2007年から行っている「CSR企業調査」のデータを元に財務・非財務の両面を評価した、国内唯一のCSR総合評価企業ランキング(ESG/SDGs/サステナビリティなど含む)です。調査データは様々なCSR/ESG評価機関等でも活用されており、国内最大の調査・ランキングの一つとなっています。

ランキング算出方法と評価項目

東洋経済CSR企業ランキングは、東洋経済「CSR調査」データと、東洋経済が保有する上場企業財務データに基づいてランキングが作成されています。東洋経済「CSR調査」は、アンケート調査によるものであり、調査票の送付から、その回答結果を基に、人材活用、環境、企業統治、社会性の4分野別の評価を行っており、評価はすべて加点方式で行われています。財務評価は、多変量解析の主成分分析手法を用い、収益性、安全性、規模の3分野で評価をしています。
CSR分野の雇用・人材活用(100点満点)、環境(100点満点)、企業統治・社会性(企業統治と社会性の合計100点満点)の計300点満点に、財務(収益性、安全性、規模、各100点、計300点満点)を加え、総合ポイント600点満点でランキングが作成されています。

CSR評価項目|人材活用(全45項目)

女性社員比率、世代別女性従業員数、離職者状況、年間総労働時間の開示、残業時間・残業手当、残業削減の取り組み、30歳平均賃金、外国人管理職の有無、女性管理職比率、女性部長職以上比率、女性役員の有無、ダイバーシティ推進の基本理念、ダイバーシティ尊重の経営方針、多様な人材登用部署、多様な管理職登用の目標値、障害者雇用率(実績)、障害者雇用率の目標値、65歳までの雇用、LGBTへの対応、有給休暇取得率、産休期間、産休取得者、育児休業取得者、男性の育児休業取得者、男性の育児休業取得率、配偶者の出産休暇制度、介護休業取得者、看護休暇・介護休暇、退職した社員の再雇用制度、ユニークな両立支援制度、勤務形態の柔軟化に関する諸制度、従業員のインセンティブを高めるための諸制度、労働安全衛生マネジメントシステム、労働安全衛生分野の表彰歴、労働災害度数率、メンタルヘルス休職者数、人権尊重等の方針、人権尊重等の取り組み、中核的労働基準を尊重した経営、中核的労働基準4分野の対応状況、従業員の評価基準の公開、能力・評価結果の本人への公開、従業員の満足度調査、新卒入社者の定着度、発生した労働問題の開示。

CSR評価項目|環境(全28項目)

環境担当部署の有無、環境担当役員の有無、同役員の担当職域、環境方針文書の有無、環境会計の有無、同会計における費用と効果の把握状況、同会計の公開、パフォーマンスの開示状況、環境監査の実施状況、ISO14001取得体制、ISO14001 取得率(国内・海外)、グリーン購入体制、事務用品等のグリーン購入比率、原材料のグリーン調達、環境ラべリング、土壌・地下水の汚染状況把握、水問題の認識、環境関連法令違反の有無、環境問題を引き起こす事故・汚染の有無、CO2排出量等削減への中期計画の有無、スコープ3、2017年度の環境目標・実績、気候変動への対応の取り組み、再生可能エネルギーの導入、環境関連の表彰歴、環境ビジネスへの取り組み、生物多様性保全への取り組み、生物多様性保全プロジェクトへの支出額。

CSR評価項目|企業統治(全38項目)

中長期的な企業価値向上の基礎となる経営理念、CSR活動のマテリアリティ設定、ステークホルダー・エンゲージメント、活動報告の第三者の関与、CSR担当部署の有無、CSR担当役員の有無、同役員の担当職域、CSR方針の文書化の有無、IR担当部署、法令順守関連部署、国内外のCSR関連基準への参加等、内部監査部門の有無、内部通報・告発窓口(社内・社外)設置、内部通報・告発者の権利保護に関する規定制定、内部通報・告発件数の開示、公正取引委員会からの排除措置命令等・他、不祥事などによる操業・営業停止、コンプライアンスに関わる事件・事故での刑事告発、海外での価格カルテルによる摘発、海外での贈賄による摘発、汚職・贈収賄防止の方針、政治献金等の開示、内部統制委員会の設置、内部統制の評価、相談役・顧問制度の状況についての開示、情報システムに関するセキュリティポリシーの有無、情報システムのセキュリティに関する内部監査の状況、情報システムのセキュリティに関する外部監査の状況、プライバシー・ポリシーの有無、リスクマネジメント・クライシスマネジメントの体制、リスクマネジメント・クライシスマネジメントに関する基本方針、リスクマネジメント・クライシスマネジメントに関する対応マニュアルの有無、リスクマネジメント・クライシスマネジメント体制の責任者、BCM構築、BCP策定、リスクマネジメント・クライシスマネジメントの取り組み状況、企業倫理方針の文書化・公開、倫理行動規定・規範・マニュアルの有無。

CSR評価項目|社会性(全30項目)

消費者対応部署の有無、社会貢献担当部署の有無、商品・サービスの安全性・安全体制に関する部署の有無、社会貢献活動支出額、 NPO・NGO等との連携、ESG情報の開示、投資家・ESG機関との対話、SRIインデックス・SRIファンド・エコファンド等への組み入れ状況、消費者からのクレーム等への対応マニュアルの有無、同クレームのデータベースの有無、ISO9000Sの取得状況(国内・海外)、ISO9000S以外の品質管理体制、地域社会参加活動実績、教育・学術支援活動実績、文化・芸術・スポーツ活動実績、国際交流活動実績、CSR調達の実施、CSR調達への取り組み事例、取引先に関する基本方針、紛争鉱物の対応、ボランティア休暇、ボランティア休職、マッチング・ギフト、SDGsの目標とターゲット、CSVの取り組み、BOPビジネスの取り組み、海外での課題解決の活動、プロボノ支援、CSR関連の表彰歴、東日本大震災等の復興支援。

CSR評価項目|財務評価(全15項目)

【収益性】
ROE(当期利益÷自己資本)、ROA(営業利益÷総資産)、売上高営業利益率(営業利益÷売上高)、売上高当期利益率(当期利益÷売上高)、営業キャッシュフロー
【安全性】
流動比率(流動資産÷流動負債)、D/Eレシオ(有利子負債÷自己資本)、固定比率(固定資産÷自己資本)、総資産利益剰余金比率(利益剰余金÷総資産)、利益剰余金
【規模】
売上高、EBITDA(税引き前利益+支払利息(キャッシュフロー計算書掲載)+減価償却費(同掲載))、当期利益、総資産、有利子負債

CSR企業ランキング2020

東洋経済新報社の最新版CSR企業ランキングが週刊東洋経済2020年2月22日号で発表されました。CSR企業ランキングは、ホワイト企業を示す評価指針の一つでもあり、新卒学生の企業選定にも広く参照されています。

◉本年度順位:法人名(昨年度順位)

1:KDDI(2)
2:NTTドコモ(1)
3:日本電信電話(11)
4:花王(3)
5:富士フィルムホールディングス(5)
6:セブン&アイ・ホールディングス(17)
7:JT(17)
8:コマツ(6)
9:富士ゼロックス(7)
10:旭化成(10)
11:ダイキン工業(8)
12:キリンホールディングス(80)
13:大和ハウス工業(31)
14:ブリヂストン(4)
15:東レ(36)
16:富士通(23)
17:トヨタ自動車(19)
18:東芝(137)
19:積水ハウス(14)
20:三菱商事(47)
21:アイシン精機(39)
22:クボタ(12)
23:キヤノン(13)
24:オムロン(25)
25:ANAホールディングス(43)
26:アサヒグループホールディングス(29)
27:デンソー(9)
28:セイコーエプソン (14)
28:三菱電機(16)
30:Zホールディングス(28)

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