採用ブランディングを支える補助金の活用。

中小企業こそ活用したい、補助金の支援制度と活用事例をご紹介します。

Introduction

採用ブランディングの必要性と補助金の活用意義

単に「求人票を出す」だけでは、優秀な人材の獲得は難しくなっており、企業の魅力を戦略的に伝える「採用ブランディング」の重要性が年々高まっています。一方、採用ブランディングには、コンセプト開発、採用サイトの構築、採用パンフレット制作、採用動画制作など、一定の費用がかかるのも事実です。そこで注目されているのが各種補助金や助成金を活用して、採用ブランディングの取り組みを効率的に推進する方法です。
本記事では、採用ブランディングに活用できる補助金制度を具体的に紹介し、その効果的な活用法や企業の成功事例も交えてご紹介します。

採用ブランディングに活用できる補助金

採用ブランディングは、企業が求職者に対して自社の魅力や働く意義、カルチャーなどを一貫性を持って発信し、共感を生むことで人材確保につなげる採用戦略です。そのため採用ブランディングには、採用サイトの制作・運用、採用パンフレット・採用動画の制作、SNS活用、インターンシップ設計など、多面的な施策が必要不可欠です。
採用ブランディングの取り組みには相応のコストがかかりますが、中小企業などは十分な予算を確保しづらいケースもあります。そこで重要なのが、国や自治体が提供する補助金や助成金制度の活用です。これにより、コストの一部を公的資金でまかない、戦略的な採用ブランディングの実現が可能になります。

採用ブランディングに使える主な補助金・助成金制度

◉雇用関係助成金:人材開発支援助成金(厚生労働省)
厚生労働省が提供する「人材開発支援助成金」は、社員研修の実施や職業能力開発に対して支援を行う制度です。採用ブランディングの一環として「内定者研修」「若手育成プログラム」などを整備する場合、この助成金を活用できる可能性があります。

◉ものづくり補助金:デジタル採用広報にも活用可
中小企業庁が所管する「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」は、主に設備投資支援が目的ですが、採用関連のシステム開発(採用管理システムやLP制作等)にも活用事例があります。動画制作やDX化を伴う採用ブランディング施策の一部費用を補助するケースもあるため、申請内容によっては対象となり得ます。

◉IT導入補助金:採用サイトや管理ツールの導入に対応
「IT導入補助金」は、中小企業の業務効率化を目的として、クラウドツールの導入費用を支援する制度です。採用業務の効率化を図る目的で「採用管理システム(ATS)」や「チャットボットの導入」などを計画する場合、当補助金の利用が検討可能です。

採用ブランディングで補助金を活用した企業の成功事例

◉事例①:地方企業が採用動画制作に補助金を活用(山形県・製造業)
山形県のある中小製造業では、採用ブランディングの一環として自社紹介・社員インタビュー動画を制作。地元の若年層に向けて自社の魅力を可視化し、県の中小企業支援補助金を活用することで、動画制作費用の半額を補助してもらうことに成功しました。その結果、動画公開後の説明会参加者が前年比150%に増加し、求人応募数の向上に直結しました。

◉事例②:IT企業が採用サイトのリニューアルにIT導入補助金を適用(東京都・スタートアップ)
都内の某ベンチャーIT企業は、自社の採用専用サイトをゼロからリニューアルし、UI/UXデザインの改善とともにSEO対策を強化。IT導入補助金の交付対象となり、制作費用の3分の2を補助金でカバーしました。結果として、検索経由での応募が3倍に増加し、採用ターゲット層の質も向上しました。

補助金を活用する際の注意点と申請のポイント

補助金は後払い(精算払い)が基本であり、事前申請が必要である点に注意が必要です。採用ブランディングで行いたい施策がある場合には、まず自治体や商工会議所に相談し、対象となる補助金の種類やスケジュールを確認することが重要です。
また、事業計画書の作成では「採用課題の具体性」「改善策としての有効性」「成果の見込み」などを明確に記載することが、審査通過のポイントとなります。

◉全国の補助金・助成金情報を検索するための主要ポータルサイト
以下サイトでは、都道府県別の補助金・助成金情報を一覧で確認できます。

《補助金ポータル》
全国の補助金・助成金情報が都道府県別にまとまっています。
補助金ポータル

《ものづくり補助金情報サイト》
各都道府県の補助金情報を詳細に掲載しています。
ものづくり補助金情報サイト

《スマート補助金》
都道府県別の補助金・助成金情報を提供しています。
スマート補助金

費用を抑えながら、本格的な施策を。

採用ブランディングは、単なる採用活動ではなく、企業の中長期的な人材戦略そのものです。しかし、制作費や広告費がネックとなる中小企業にとってはハードルが高くなりがちです。そこで、国や自治体の補助金制度を活用することで、費用を抑えつつ本格的な施策に挑戦することができます。
自社の課題と補助金の目的がマッチすれば、採用サイトや採用動画、SNS活用など多様な施策に応用ができます。成功事例を参考にしながら、信頼できる行政窓口や専門家と連携して、補助金の賢い活用を進めていきましょう。

ブランディングチーム

パドルデザインカンパニーには、プロジェクト全体を統括するプロデューサーやブランディングディレクターをはじめ、コピーライター、エディトリアルライター、アートディレクター、ブランドデザイナー、Webデザイナー、映像ディレクターなどが在籍し、プロジェクト毎に最適なチーム編成を行うことでブランドを最適解へと導いていきます。

記事制作/プロデューサー

ご相談や課題を受け、実施プランの策定やプロジェクトの大まかなスケジュールなどを策定します。また、プロジェクトのゴール設定やマーケティング環境分析、市場分析などを行い、市場で勝ち抜くブランド戦略提案などを行います。

Producer
CEO 豊田 善治

東京のブランディング会社

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。