共感を生み、信頼を築く。採用サイト12の設計術

共感と安心を生む情報設計で、応募意欲を引き出すサイトづくりのポイントを伝授します。

Introduction

魅力が伝わる採用サイト設計のポイント

採用サイトは、単なる情報掲載の場ではなく、「企業の価値観や雰囲気を伝え、応募者との接点をつくる重要なブランディングツール」です。本記事では、応募数や質の向上につながる採用サイトの作り方について、構成の考え方からデザイン、コンテンツ制作のコツまで、具体例を交えてわかりやすく解説します。

1.「ファーストビュー」が変える採用サイトの成果

採用サイトを訪れた求職者が最初に目にする「ファーストビュー」は、企業に対する第一印象を大きく左右し、サイトを閲覧し続けるかどうかの判断にも直結する、非常に重要なポイントです。そのためファーストビューでは、企業の雰囲気や価値観、魅力を、視覚的なデザインとキャッチコピーを通して、直感的かつ瞬時に伝える企画が求められます。
重要なのは、単に見た目が美しいだけでなく、求職者の心にメッセージが届くこと。ファーストビューは、求職者との“最初の接点”として、企業らしさを的確に表現し、関心を惹きつける設計を心がけることが大切です。

◉印象に残るキャッチコピー

「“社会の役に立つ”を、仕事にする。」など、価値観に訴える表現で求職者の共感を引き出し、「もっと知りたい」と思わせるメッセージが効果的です。数秒で「この会社、なんだか良さそう」と思わせることができます。

◉写真や動画などのビジュアル表現

オフィス風景や働く社員の姿、チームでの活動の様子などを通じて、職場の雰囲気や文化が自然と伝わることが大切です。ビジュアル表現は、言葉以上に“感覚的な理解”を促す重要な要素となります。自分がその企業で働くイメージを自然に描いてもらうことができます。

◉視覚的な構成や演出

スクロールを促すアニメーションや、動画背景・パララックス効果などの動的な演出を取り入れることで、ユーザーの関心を引き、滞在時間を伸ばす効果もサイト全体に対する興味を引き出し、離脱を防ぐ導入パートとして機能する。

2.「トップページ」で魅せる採用サイトの第一印象

採用サイトに訪れた求職者に、企業の第一印象を与えるのがトップページです。ここで受けた印象によって求職者は、情報を読み進めるかどうかを判断するため、採用TOPページのデザインが採用活動の成果を大きく左右すると言っても過言ではありません。
そのためトップページでは、企業の魅力を端的かつ印象的に伝え、「もっと知りたい」「ここで働いてみたい」と感じてもらえるような、興味を引きつける構成を意識することが大切です。

◉採用サイトTOPはサイト全体の“目次”の役割を果たす

採用サイトのTOPページは、企業の第一印象を伝えるだけでなく、仕事内容や社員紹介、福利厚生、募集要項など、サイト全体の構成を俯瞰できる“目次”としての役割も担っており、求職者が自身の関心に応じて必要な情報へスムーズにたどり着けるよう、視覚的にわかりやすく整理された導線設計が求められます。
ページ内には、ビジュアル付きリンクやスクロール誘導、属性別(新卒・中途など)の分岐といった工夫を施すことで、サイト全体の回遊性を高め、離脱を防ぎながら、求職者一人ひとりの関心に応える情報提供が可能となります。

3.採用サイトの心臓部“想いを届ける”メッセージコンテンツ

採用サイトにおける「メッセージ/ミッション/ビジョン/バリュー」のセクションは、企業の根幹となる価値観や未来への展望を、求職者に対して直接伝える重要なパートです。
そのため採用サイトでは、経営者や採用責任者からのメッセージを通じて、「なぜこの事業に取り組むのか」「どのような社会的意義があるのか」「どんな未来を目指しているのか」といった企業の想いや方向性を明確に伝えることで、単なる会社紹介にとどまらず、求職者の共感や理解を促すことが重要です。

特に、企業理念やミッション/ビジョン/バリューに共鳴した求職者は、自らの価値観やキャリア観と照らし合わせながら、働く意義や将来の展望を描きやすくなることから、応募へのモチベーション向上施策として最重要項目に位置付けられます。
このセクションは、企業と求職者の価値観をつなぐ“共感の架け橋”となるコンテンツとして、採用活動において欠かすことのできない要素となります。

◉経営者の言葉で伝える、企業の本質と未来像

採用サイトに経営者からの言葉をトップメッセージとして掲載することで、企業の価値観や姿勢、人材に対する考え方を、求職者に対してよりダイレクトに、かつ深く伝えることができます。
なぜなら経営トップの言葉には、理念やビジョン、組織の方向性といった“企業の本質”が色濃く反映されるため、求職者はそこから企業の考え方や職場の雰囲気を具体的にイメージしやすくなるからです。
その結果、「この会社で働いてみたい」「ここなら自分の成長が期待できそう」といった前向きな志望動機につながりやすく、より“企業と求職者との価値観の一致”を促す効果的なコンテンツとなります。

4.職種の魅力と役割を伝える、「仕事内容紹介」コンテンツ

仕事内容紹介のセクションは、採用サイトにおいて求職者が「自分にできる仕事か」「やりがいを感じられそうか」を判断するための、非常に重要な情報源となります。職種ごとに業務内容や具体的な役割、チームの中でのポジションなどを丁寧に伝えることで、求職者に働くイメージを持ってもらいやすくなります。
さらに、「1日の流れ」や「求められるスキル」、「やりがいを感じる瞬間」など、現場のリアルな情報を加えることで、業務の具体性と魅力がより一層伝わり、ミスマッチのない応募にへとつながります。
このセクションの充実は、企業理解を深めると同時に、求職者の関心を高め、志望動機を強める大きな後押しとなります。

◉「ここで働く自分」が想像できる、1日の流れコンテンツ

「1日の流れ」を紹介することで、求職者は業務内容や職場の雰囲気をより具体的にイメージしやすくなり、職種ごとの働き方の違いや特徴を理解できるようになります。さらに、出社や退社の時間、ランチタイムの様子や会議の有無といった日常の様子を知ることで、就業への不安が軽減され、企業への共感や親しみが生まれやすくなります。

◉“求めるスキル”の見える化が求職者の不安を解消する

「求められるスキル」コンテンツは、企業がどのような人材を求めているのかを明確に伝えることで、求職者の不安を和らげ、納得感のある応募を後押しする重要な情報です。効果的に構成することで、ミスマッチの防止や志望度の向上にもつながり、採用活動全体の質を高めるコンテンツとなります。

◉“働く意味”を伝える、やりがいコンテンツの力

「やりがいを感じる瞬間」を紹介するコンテンツは、仕事の目的や魅力をリアルな言葉で伝えることで求職者の共感を生み出し、「自分もそんな経験をしてみたい」という前向きな気持ちを引き出すとともに、仕事内容に込められた価値や社会的意義、職場での人間関係や雰囲気なども自然に伝えることができるため、報酬や条件だけでは伝えきれない“働く意味”を深く理解してもらう上で非常に有効な情報となります。

5.「社員の言葉で伝える」、企業の魅力と職場のリアル

「社員インタビュー」や「座談会」コンテンツは、実際に働いている社員のリアルな声を通して、企業の雰囲気や働き方、価値観を伝える重要なパートです。新卒・中途・管理職など、さまざまな立場の社員が登場することで、多様な視点から「どんな会社なのか」「どんな人が働いているのか」を具体的に知ることができ、求職者が自身と重ね合わせて職場環境をイメージしやすくなります。
また、「社員インタビュー」コンテンツで入社理由や業務での成長過程、日々のやりがいや今後の目標などを語ってもらうことで、企業の魅力を等身大の言葉で伝えることができ、共感や応募意欲の向上へとつなげることができます。
さらには、複数の社員による「座談会」形式を取り入れることで、チームの雰囲気やコミュニケーションの様子をより自然に伝えることができるため、職場環境への安心感へにもつながります。

◉社員インタビューコンテンツ制作のポイント

(1)多様な立場・属性の社員を登場させる
新卒/中途/若手/ベテラン/管理職など、さまざまなキャリア・職種・年代の社員を登場させることで、求職者が自分に近い存在を見つけやすくなります。

(2)入社理由と入社前の印象を聞く
「なぜこの会社を選んだのか」「入社前と後でギャップはあったか」などを語ってもらうことで、求職者の不安や疑問を払拭するリアルな声になります。

(3)現在の仕事内容とやりがいを具体的に伝える
担当している業務内容や役割、仕事の魅力・やりがいを具体的に紹介することで、就業イメージを持ちやすくなります。

(4)困難や成長のエピソードを含める
苦労した経験や、それを乗り越えて得られた成長、支えられたエピソードなどは、感情的な共感を呼びやすく、企業文化の魅力も伝わります。

(5)今後の目標・キャリアビジョンを聞く
将来に対する考えや、これから挑戦したいことなどを語ることで、入社後のキャリアパスや自己成長の可能性を示すことができます。

(6)社員の“人柄”が伝わるようにする
語り口や表情、ちょっとした私生活の話題など、パーソナルな一面も含めると、チームの雰囲気や人間関係のよさが自然と伝わります。

(7)写真や動画を活用してリアルさを強調
テキストだけでなく、インタビュー風景や仕事中の様子などを写真や動画で見せると、より臨場感が増し、視覚的にも訴求力が高まります。

社員インタビューコンテンツは、多様な立場の社員を登場させ、入社理由や現在の仕事内容、やりがい、成長エピソード、将来の目標などをリアルな言葉で伝えることで、求職者の共感や安心感を生み出します。また、写真や動画を活用し、社員の人柄や職場の雰囲気を視覚的にも伝えることで、応募意欲の向上につながる効果的な採用コンテンツになります。

6.「社風と職場環境」から伝わる、安心して働ける企業の姿

「社風・職場環境」紹介コンテンツでは、社員やオフィスの雰囲気を写真や動画で視覚的に伝えることで企業の空気感を感じてもらい、あわせて福利厚生やリモート勤務・フレックスタイムなどの働き方に関する情報を発信することで、求職者にとって安心して働ける職場であることを具体的にイメージしてもらうことができます。

◉社風・職場環境紹介コンテンツ制作のポイント

(1)視覚的な要素を活用する(写真・動画)
文字だけでは伝わりにくい職場の雰囲気や社員同士の関係性を、オフィス写真やチームでの仕事風景、イベントの様子などで“見せる”と効果的です。

(2)社員の自然な表情や姿を伝える
つくられた表情や演出ではなく、日常業務の自然な姿を映すことで、求職者に「リアルさ」や「安心感」を伝えていくことが大切です。

(3)福利厚生・制度の具体的な紹介
リモートワークやフレックスタイム制、休暇制度など、“働きやすさ”につながる環境づくりの取り組みを、具体的な制度や実施状況とともに伝えましょう。

(4)社内イベント・コミュニケーションの様子も可視化
歓迎会、ランチミーティング、部活動など、職場の人間関係が垣間見える情報は、求職者の共感や安心につながります。

(5)社風を象徴する言葉やストーリーを盛り込む
企業が大切にしている価値観や文化、雰囲気を、社員の言葉やエピソードで表現すると、抽象的な“社風”が具体化され、求職者の印象に残りやすくなります。

社風・職場環境の紹介は、求職者に「ここで働く自分が想像できるかどうか」という視点で見られています。視覚と感情の両面からアプローチし、安心感と共感を届けられる構成にすることが、応募意欲を高めるポイントとなります。

7.「成長できる環境」が見える、キャリアパス・教育制度の紹介

キャリアパスや教育制度に関する情報は、求職者が「この会社でどのように成長できるのか」「将来どんなキャリアを描けるのか」を具体的にイメージするために欠かせない重要な要素です。
入社後の研修体制やサポート制度、評価・昇格の仕組み、スキルアップの機会などを丁寧に紹介することで、働く中での成長の道筋を明確にし、安心感や将来性を感じてもらうことができます。
こうした情報を通じて、求職者にとって「長く働けそう」「ここでキャリアを築いていきたい」と思えるような環境であることを伝えていくことが、応募意欲の向上や入社後の定着へとつながります。

◉「キャリアパス・教育制度」コンテンツ制作のポイント

(1)成長の流れを“ステップ形式”で可視化する
入社から数年後までのキャリアの流れを、年次や役職ごとに段階的に紹介することで、求職者が「自分の未来像」を具体的にイメージしやすくなります。
(例:「入社1年目:基礎研修 → 3年目:チームリーダー → 5年目:マネジメント候補」など)

(2)研修・サポート体制を明確に紹介する
新入社員研修、OJT制度、スキルアップ研修、外部セミナー支援、資格取得補助など、用意されている教育制度を具体的に説明することで、企業が人材育成に力を入れていることが伝わります。

(3)評価・昇格の仕組みをオープンに
キャリアアップに直結する評価制度や昇進条件を簡潔に説明することで、求職者は「努力がきちんと報われる環境である」ことを確認できます。透明性はやがて信頼感へとつながります。

(4)実際に成長した社員の事例を掲載する
キャリアステップや教育制度を活用して成長した社員のエピソードやインタビューを紹介することで、説得力と共感が生まれます。ビジュアルや年表を交えて紹介するとより効果的です。

(5)長期的なキャリア像や柔軟な働き方にも触れる
スペシャリスト志向・マネジメント志向の両方に対応できるキャリアルートや、ライフステージに合わせた働き方の選択肢などがある場合は、積極的に発信しましょう。多様な働き方が可能であることが、長期的な安心感へとつながります。

「キャリアパス・教育制度」コンテンツでは、“成長の道筋が見えること”と“支えてくれる環境があること”の両方を、わかりやすく・リアルに伝えることが大切です。求職者にとっては、「この会社でどんな未来を描けるか」が応募の大きな判断材料になるため、視覚的要素+社員の声+具体的制度の三点セットを意識して設計すると効果的です。

8.数字が語る、リアルな職場の姿

「数字で見るコンテンツ」は、企業の実態や働く環境を、直感的かつ客観的に伝えることのできる、求職者にとって信頼性の高い情報源です。たとえば、社員の平均年齢、男女比、有給取得率、残業時間、育休取得率、勤続年数などを数値で示すことで、企業の雰囲気や働きやすさ、定着率などが具体的にイメージしやすくなります。
視覚的に分かりやすいグラフやアイコンなどを活用することで、求職者が直感的に情報を理解しやすくなるため、応募の安心感につながりやすくなります。
主観的な表現だけでは伝わりにくい職場環境を“数字”で補足することにより、企業への信頼性を高め、応募への前向きな判断を後押しすることのできる有効なコンテンツだと言えます。

◉数字で見るコンテンツ制作のポイント

(1)項目は「応募前に知りたい情報」に絞る
すべての数値を網羅するのではなく、求職者が特に関心を持つ指標(平均年齢、男女比、有給取得率、残業時間、育休取得率、勤続年数など)に絞って掲載すると、情報が整理されて伝わりやすくなります。

(2)視覚的な見せ方を工夫する
棒グラフ・円グラフ・アイコンなど、視覚的に比較しやすく、パッと見で理解できるデザインにすることで、直感的に情報が伝わりやすくなります。色分けや数字の強調も効果的です。

(3)社内平均だけでなく業界比較があるとより説得力が増す
可能であれば、業界平均と自社数値の比較を示すと、企業の強みや独自性が一層明確になり、求職者の判断材料としての信頼性が高まります。

(4)ポジティブな補足説明を添える
「有給取得率90%」「平均残業時間15時間」などの数字に、短い補足コメント(例:「有給を取りやすい風土です」「繁忙期以外は定時退社が基本」)などを添えると、読み手の安心感や理解が深まります。

(5)データの“鮮度”に注意する
古いデータは逆効果になることもあるため、可能な限り最新年度や最近の実績データを使用して信頼性を担保しましょう。

(6)デザインの統一感を保つ
サイト全体とトーンや色味を揃えたビジュアル設計にすることで、ページに自然になじみ、ユーザー体験を損なわずに情報を伝えることができます。

「数字で見るコンテンツ」は、企業の空気感や働きやすさを“客観的な事実”で伝える強力な手段です。見せ方の工夫と数値の信頼性を両立させることで、求職者の納得感・安心感を高め、応募を後押しする効果的なコンテンツとなります。

9.安心して応募できる、丁寧で正確な「募集要項」

募集要項は、求職者が応募を検討するうえで必要不可欠な基本情報を提供する重要なコンテンツです。職種ごとに、業務内容や応募条件、勤務地、給与、勤務時間、休日・休暇、福利厚生などを明確に記載することで、求職者が自分に合った求人かどうかを正確に判断できるようになります。
情報に抜けや曖昧さがあると、応募のハードルが上がるだけでなく、入社後のミスマッチにつながる可能性があるため、正確かつ網羅的に、分かりやすく整理された情報提供が求められます。
また、応募までの流れや選考スケジュールなどもあわせて記載しておくと、求職者にとって安心材料となり、スムーズなエントリーを後押しすることができます。

◉募集要項 制作のポイント

(1)必要情報を漏れなく網羅する
職種別に「仕事内容」「応募条件」「勤務地」「給与」「勤務時間」「休日・休暇」「福利厚生」など、求職者が知りたい基本情報を過不足なく記載します。どの情報も、判断材料として非常に重要です。

(2)内容は明確かつ具体的に
あいまいな表現(例:給与は応相談、勤務地:全国など)は可能な限り避け、具体的な条件や範囲を明記することで、誤解や不安を減らし、ミスマッチを防ぎます。

(3)視認性を意識して整理する
項目ごとに見出しを設けたり表形式にするなど、求職者が情報を探しやすい構成にします。テキストが多くなりがちな部分だからこそ、読みやすさが重要です。

(4)応募の流れや選考ステップを明記する
「応募後のプロセスが分からない」といった不安を解消するために、「書類選考 → 一次面接 → 最終面接 → 内定」など、選考のステップや目安となる期間を簡潔に説明します。

(5)情報の更新と正確性を保つ
給与や勤務条件などは変更されることもあるため、常に最新の内容に保つように注意します。古い情報は信頼性の低下や後のトラブルつながる恐れがあります。

「募集要項」は、求職者にとって最も実用的で重要な判断材料です。情報を正確・具体的に・わかりやすく伝えることは、安心して応募してもらうための基本であり、ミスマッチのない採用活動を実現するためにも不可欠です。

10.最後の一歩を後押しする「エントリーフォームと応募方法」の工夫

エントリーフォームや応募方法の案内は、求職者が実際にアクションを起こす“最後の一歩”を後押しする重要なパートです。応募フォームの使いやすさや、応募ボタンの配置、採用担当者への連絡手段などがわかりやすく整理されていることで、応募のハードルを下げ、スムーズなエントリーへとつなげることができます。
エントリーフォーム制作時には、ユーザーの離脱予防に向け、必要最低限の入力項目で、スマートフォンでもストレスなく完了できる設計が不可欠となります。また、応募完了後の案内(確認メールや今後の流れ)を記載しておくと、求職者の安心感へとつながります。

◉エントリーフォーム 制作のポイント

(1)応募ボタンは常に視認できる場所に配置
トップページや各セクション内などに目立つボタンを設置し、いつでも応募できる導線を用意しましょう。

(2)入力項目は必要最小限に絞る
氏名・連絡先・職種希望など、初期段階では最低限の情報にとどめ、長すぎるフォームは避けましょう。

(3)スマホ対応・UI/UXを最優先
求人応募はモバイルユーザーからの割合が多いため、スマホ画面でも見やすく・押しやすく・入力しやすいデザインにすることが大切です。

(4)「入力完了→応募完了」の導線を明快に
確認画面・完了画面・サンクスページなどを設け、操作に迷いが生じない流れを設計しましょう。

(5)応募後のフローを明示
「3営業日以内にご連絡いたします」など、応募後の対応についても明記すると、安心感が生まれます。

(6)問い合わせ窓口や採用担当の連絡先も明記
「まずは話を聞きたい」という求職者向けに、気軽に連絡できる窓口(電話・メール・フォーム)を掲載しておくと応募促進へとつながります。

応募のしやすさは、応募数に直結します。フォームの使いやすさ、導線のわかりやすさ、情報の丁寧な整理が、「この会社なら安心して応募できそう」という好印象につながり、質の高いエントリーを生み出します。

11.応募前の不安を解消する「よくある質問(FAQ)」

「よくある質問(FAQ)」は、求職者が応募前に感じる不安や疑問をあらかじめ解消するための、情報コンテンツです。働き方、選考の流れ、残業の有無、リモート勤務の可否、社内の雰囲気、キャリア支援など、面接前には聞きづらい内容もこのセクションで事前に答えることで、求職者の心理的ハードルを下げることができます。
FAQは、企業に対する信頼感を高めるとともに、ミスマッチの防止にもつながるため、採用活動の効率化にも寄与します。またFAQは、実際の求職者からの質問をもとに定期的に更新することで、より実用性の高いコンテンツとなります。

◉よくある質問(FAQ) 制作のポイント

(1)求職者の「不安」や「疑問」に寄り添う視点で設計する
単なる情報の羅列ではなく、「どんなことで不安になるか?」「何を確認したいと思うか?」という視点で項目を設定することが大切です。

(2)カテゴリごとに分類し、見やすく整理する
質問が多くなる場合には、「応募・選考について」「仕事内容・配属について」「働き方・制度について」など、カテゴリで分けると求職者が自分の知りたい情報を探しやすくなります。

(3)端的で明確な表現にする
質問も回答も、長すぎず一目でわかる表現にしましょう。必要に応じてリンクや詳細ページを補足しても構いません。

(4)聞きづらい質問”にも答えておく
「離職率は?」「残業はあるの?」「有給は取りやすい?」など、面接では聞きづらいけれど本音では気になる質問に答えることで、信頼感と安心感を与えることができます。

(5)定期的に見直し・更新を行う
実際にあった問い合わせや面接時の質問を反映しFAQをアップデートしていくことが、よりリアルで実用的なコンテンツへとつながります。

よくある質問のゴールは、応募前に感じる不安や疑問を、Web上でできる限り解消してあげること。求職者に対し最大限の配慮を行うことで、安心して応募してもらえる環境を整え、エントリー率・志望度を高めていくことが大切です。

12.新着情報/採用イベント案内(任意)

「新着情報/採用イベント案内」は、インターンシップや会社説明会、採用ブログなどの最新情報を発信するための任意コンテンツです。採用活動の“今”をリアルタイムで伝えることで、求職者に対して「活発に動いている会社」「タイムリーに情報発信している企業」というポジティブな印象を与えることができます。
特にインターンや説明会の情報は、参加機会を逃さないためにもタイミングよく届けることが重要であるため、新着情報の実装は不可欠だと言えます。また、社員の声や社内の様子を伝えるブログやSNS連携などを取り入れることで、企業の温度感や雰囲気をより身近に感じてもらえるきっかけになります。
更新性のあるコンテンツは、サイトの鮮度や信頼性の向上にもつながり、求職者の関心を引き続ける有効な手段となります。

◉新着情報/採用イベント案内 制作のポイント

(1)タイムリーな更新を継続する体制をつくる
新着情報コンテンツ最大の役割は“採用活動の動きがあること”を伝えることにあります。情報が古いままだと逆効果になるため、月1回程度の更新目安で運用体制を整えることが大切です。

(2)タイトルは簡潔に分かりやすく
記事のタイトルは「〇月〇日会社説明会開催のお知らせ」「インターン参加受付スタート」など、内容と目的がすぐに伝わるものにしましょう。情報一覧ページでは、見出しだけで関心を引ける設計が理想です。

(3)「イベント情報」+「社内の様子」をバランスよく
説明会やインターンなどの案内に加え、社員インタビューや研修風景、社内行事など、企業の日常を感じられる投稿も加えると、温度感や親近感がより伝わります。

(4)写真やビジュアルを活用して情報の臨場感を高める
テキストだけでなく、イベント風景の写真や動画を使うことで、投稿の視認性や印象度がアップします。SNSと連携して投稿する場合も、画像や動画は効果的な訴求素材になります。

(5)重要情報はTOPページにも露出
採用説明会やインターンなどの応募期限がある情報は、TOPページのバナーやニュース欄に表示させるなど、目に留まりやすい導線設計を意識しましょう。

(6)SNSとの連動やRSS機能で拡散力を高める
採用ブログやイベント情報をSNSと連携して発信することで、サイト外でも情報に触れてもらえる機会が増加するため、求職者との継続的な接点づくりに有効です。

「新着情報/採用イベント案内」は、採用活動をリアルタイムに伝えることのできる、数少ない採用コンテンツのひとつです。タイムリーな更新と視認性の高い設計を両立させることで、企業への関心を継続的に引きつけ、応募意欲を高める効果的な導線として活用することができます。

まとめ:応募数が変わる!魅力が伝わる採用サイト設計のポイント

いかがでしたでしょうか?採用サイトにおける各コンテンツは、求職者の不安を解消し、共感や安心感を与えることで、応募意欲を高める重要な役割を果たします。企業の魅力や実態を正確かつ丁寧に伝えることで、ミスマッチのない採用活動を目指しましょう。

ブランディングチーム

パドルデザインカンパニーには、プロジェクト全体を統括するプロデューサーやブランディングディレクターをはじめ、コピーライター、エディトリアルライター、アートディレクター、ブランドデザイナー、Webデザイナー、映像ディレクターなどが在籍し、プロジェクト毎に最適なチーム編成を行うことでブランドを最適解へと導いていきます。

記事制作/プロデューサー

ご相談や課題を受け、実施プランの策定やプロジェクトの大まかなスケジュールなどを策定します。また、プロジェクトのゴール設定やマーケティング環境分析、市場分析などを行い、市場で勝ち抜くブランド戦略提案などを行います。

Producer
CEO 豊田 善治

東京のブランディング会社

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。